お盆休み皆さんはどのようにお過ごしになられたでしょうか? 私は家庭と仕事の合間の短い自由時間の間、色々な読書をしていました。
写真は今年の直木賞を受賞された大島真寿美さんの『渦―妹背山婦女庭訓 魂結び』ですが、大島さんは私の母校の昭和高校の先輩にあたります。
10年程度前に卒業されているので、全くお会いしたことがありませんが、嬉しい限りです。
本の内容も、大阪、道頓堀の人形浄瑠璃や歌舞伎の世界で生きる人々のお話で、細やかな心理描写と主人公の成長がかかれ、ひきこまれる内容でした。是非オススメです。
さて、今回は「大家さん専門税理士と一般的な税理士との違い」の2回目として「税理士の専門」についてかきます。
正直言いまして、税理士事務所で「これを専門にしています。」という事務所は多くないです。私が昔務めていたことのある5か所の税理士事務所ではこれといった専門がありませんでした。
多少、税務署の個人の所得税課(個人課税部門)出身の税理士さんだから個人の確定申告が多い方がみえたぐらいです。
前回かきましたが、税理士事務所の一番の収入源は「法人税の申告」になるので「会社の申告書を書くこと」が専門の税理士さんがほとんどです。
「会社の申告書を書くこと」も非常に難しい行為で、専門性も要求されるので大変な仕事なのですが、多くの税理士がそれを専門としているため「会社の申告書をかく専門家」=「法人税申告の専門家」とはだれも名乗らないのが実情です。
皆さん「法人税の専門家」とは名乗らないのですが、「相続税の専門家」とは名乗る方は昔から多かったです。
これは、相続税が相続税の申告書をかくために、相続税法にのっとった特殊な相続財産の評価方法をしていくため、ある種特殊だからです。
私が今のところ聞いたことがある「○○の専門」では、
・ 医療・医院の専門
・ 歯科医の専門
・ 建設業の専門
・ 芸能人の専門
・ 飲食店専門
・ 運送業の専門
・ タクシー専門
・ 床屋さん・美容院専門
・ パン屋さん専門
などなどです。
ただ、この「○○の専門」はホームページなどで宣伝している方もいれば、そこまで宣伝されていない方もいます。「○○の専門」とかいてしまうとそれ以外のお客さんが遠慮してこられない場合があるからです。
私は昔お客様から「今までの税理士さんは大家さんのことがわからないなんて一言も言わなかった。言ってくれたら違う税理士さんを探したのに!看板で出しておいてよ」というお話を聞きました。
大家さんのことがわからなくても、お客さまに寄り添って努力すれば対応でき、対応している税理士さんも多くいます。
反対に「専門じゃないから」とか「大家さんのことはわからない」とか「大家業なんて不労所得でしょ、事業じゃないでしょ」といわれ、お客様から失望をかう税理士さんもみえます。
税理士事務所も人がやっている組織です。
「○○の専門」も人しだい。
我々Kneesも「大家さん専門」でやっておりますが、
人として成長しなければいい仕事はできないと常に思っております。
まとめ
・税理士事務所のほとんどは「法人税の申告書かくこと」が専門
・税理士事務所で「○○の専門」と名乗る事務所はまれ
・「○○の専門」の事務所は多数あるが「○○の専門」も人しだい