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森広忠の名古屋大家道 第三十四回
『地主さんのための賃貸経営術② ~意識改革1~』

私は新型コロナ予防のため2月の終わりから一度も外食に行っていません。

行く先々で美味しいお店を探し、食べるのを趣味としている私にはつらい日々です。

そんな中でも妻が、家族を励まそうと手作りピザを焼いてくれました。

小学校に行きたくても行けない子供たちを見守りながらも常に明るい妻に感謝する毎日です。

今回は「地主さんのための賃貸経営術」の一番目にしていただきたいこと
「意識改革」について書きたいと思います。

地主さんの中では、

「親が地主だったから頼んでないのに大家さんになっちゃった…」

とか

「相続対策のため物件を建てたから、望まずに大家さんになっちゃった…」

という人も多くいると思います。

私も物心つく前から祖父がアパート経営や貸地経営をしていましたし、住む学区にある賃貸物件の多くが祖父の親類や遠い親類の所有物だったのでそういった方をたくさん見てきました。

ある人は積極的に賃貸経営に取り組んだ人もいますが、ほとんどは嫌々か、親が地主だったからで、固定資産税の高さにうんざりしての大家業でした。


お客様から賃貸経営をしていた親が高齢になったが、
息子さんは引き継ぐ意思がなく
「即、売却してやる」
といわれている残念なお話も聞きます。

反対に、お客様から賃貸経営が嫌になった2代目から
「ほったらかしになっていた物件を安値で購入できた」
という嬉しい話も聞きます。


また、ある方からは給与の年収が○百万円あるけど、
一年で払う固定資産税がかなりの金額で、
「先祖から受け継いだ土地を守るために働いているみたい」
と言っていたのを耳にしたことがあります。

また、父親の固定資産税の明細のページ数が何ページにもわたり、
「いったいこの土地がどこにあるかわからない。」
と嘆いている方のお話も聞いたことがあります。

お金がないことや資産がないことも大変だとは思いますが、
「お金や資産があっても大変なこともある」
というのが、常々の個人としても税理士としてもの私の思いです。

ただ、100万円・200万円の遺産でも兄弟で相争うことがある中で、
2億円、3億円と価値のある不動産を相続できるのは、ありがたいことではあると思います。

新入社員から始まり退職まで仮に20歳から65歳まで45年間働いて、
平均給与が年500万円と考えれば、総額は2億2500万円になります。
今はもう少し平均給与が高い方もみえるので2億~3億円ぐらいかもしれません。

それを考えれば、受け取る側は1億円(生涯年収の1/2や1/3)相続できれば
教育・住宅・老後もろもろが非常に助かります。

残す側にしても、生涯年収がその金額なのに、1億円残せるなんて
「すごく頑張った。大成功者だ」
と言われて、褒められて当然だと私は思っています。

しかし、現状はどうでしょうか?
【次回に続く】

まとめ

・地主さんに一番初めにして欲しいのは、意識改革

・2代目・3代目地主さんは、嫌々や、親が地主だったから仕方なくなる方も多い

・生涯年収を考えれば、1億円残しても・受け取っても立派な成功者

ABOUT ME
森広忠
名古屋市出身、名古屋経済大学大学院卒業後、2008(平成20)年シンプルタックス森会計【森広忠税理士事務所】設立。税理士として、個人事業・中小企業の顧問を行う。実家が古くからある地主で、不動産賃貸業をアパート、貸倉庫、貸地、貸家、月極駐車場で営んだ経験あり。 顧問先に不動産賃貸業者が多く、不動産・不動産管理会社を利用した所得税・法人税・相続税の節税相談の経験が多くある。
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