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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第100回】
不動産鑑定士×一級建築士 田口 陽一が斬る!①

~2020年からの不動産投資戦略~

こんにちは!
一級建築士・不動産鑑定士の田口です。

これからの不動産投資、どうなるでしょうか?

今の不動産価格は高い?天井?踊り場?
融資状況が変わった?下落が始まっている?そうでもない?
・・・

どうなるでしょうか。今後の不動産市場。

正直な話、こればっかりは、誰にも分らないよね。
分かったらみんな金持ちだよね。
もし分かっても、みんな真似するから教えてくれるはずないよね。
じゃあどうすればいいのよ。

ということで、今のような過渡期のマーケット環境で今後の
不動産投資戦略を考えてみたいと思います。

ズバリ、今回4つの戦略をお教えしたいと思います。

まず今週は其の1。

とにかく地道にコツコツ買い続ける 

まだ価格が上がるかもしれない。下がるかもしれない。
長期的にはいい物件はそれなりに資産価値を維持しまたは向上するはずだ、
だから、コツコツ、愚直に買い続ける!

・・・まるでこれは、
ドルコスト平均法だ!

不動産購入で気をつけるとしたら、
毎度購入の際に、
しっかりと指値するなどして少しでも割安な価格で購入し続けることだと
思います。相場か、相場より割安な価格で、買い続ける。

なんだそんなことか、当たり前じゃないか。知っているよ。

と、思いましたか?

しかし歴史を振り返ってみて下さい。
株でも不動産でも、
「底で買って天井で売り抜けよう!」
この戦略で勝ち残れたプレイヤーがどれだけ少なく、
大失敗して市場撤退したプレイヤーがどれだけ多いことか。

マーケットの荒波にもめげずに「コツコツ投資」を継続することの難しさは、
投資の勉強と実践をされている皆様であれば、よくご存じではないかと思うのです。
当たり前で分かり切っているかもしれませんが・・・

でも実際のところ、実践できますか?
実践するには「心得」が必要です。

ここで、一級建築士・不動産鑑定士として、伝えたい心得です。
留意点ですね。

不動産に関しては、とにかく「質」にこだわることだと思います。
つまり、
「良質な物件をコツコツ、割安に取得し続けること」が大事です。
ローンを利用することもある不動産投資の場合、
1件でもダメ物件を買ってしまうと、
レバレッジが効いている分、その影響は大きいです。
だから、「質」ですね。
当たり前ですね。

「質」について改めて具体的に考えてみましょう。

まず、不動産の根源的な価値について考えてみましょう。
私は、人類が「3次元」の世界に生きている以上、
「空間」「場所」に対する普遍的な価値は原則として変わらないと考えています。
だから、不動産の基本的な価値は普遍的で、
場所的空間的価値が長期的に高まる物件であれば投資は成功したと言えるわけです。
もしこれが揺らぐようなら、
国土・領土・国境・土地水資源という概念も大変革してしまうわけですから、
基本的には普遍的な価値があると捉えるのが思考としては合理的です。
ということは、逆に言うと・・・
映画「マトリックス」が現実になるような時代になってくると、
不動産の本質的な価値も大きく変わってしまうと思いますが・・・!!
それなら、映画「マトリックス」の時代到来の前に不動産をカラ売り?!
冗談です。
・・・・脱線してしまうので、
ここでは考えないことにしますね!

次に、時間を含めた4次元を考えましょう。
すなわち、時代を読んで、
これからの時代にニーズが増大する不動産を嗅ぎ分けることです。
例えば最近、最新の物流基地が続々と開設されました。
不動産的には、その開発素地は田畑雑種地の価格から宅地の価格に急激に
跳ね上がったわけです。
ネット通販とスマホの普及により、物販の在り方が大きく変わったんですね。
実店舗の意義も変わってしまったわけです。
もちろんこの影響は不動産市場に大きな影響があります。

こういった時代の流れをよく読み取って
時代に沿った物件の「質」を追求することです。

建築的には、耐震性やメンテナンス性にこだわっていくことも
これからの供給過多の時代では重要かもしれませんね。

だから、
コツコツ何でも買ってしまってはダメです。
「質」にこだわる。

将来の時代に合った不動産の「質」を見極めて、
毎回少しでも割安な価格でコツコツ投資し続ける。

分かり切ったことかもしれませんが、
2020年からの不動産投資戦略を考える上で、重要なことだと思います。
分かり切っているのに、多くの投資家ができないのですから。
多くの投資家ができないことをコツコツ実践できれば、
マーケットを出し抜けるかも??

加えて、
不動産だけではなく、
自分自身の頭脳や人脈にも「投資」することが、
大変革時代の重要な投資戦略だと考えています。
コツコツ不動産投資しつつも、
映画「マトリックス」の時代に備えよ!(笑)

また来週!

 

ABOUT ME
田口陽一
明治大学理工学部建築学科卒業。一級建築士、不動産鑑定士、宅地建 物取引士、マンション管理士。東京建物株式会社にて、不動産鑑定評 価、都市再開発、オフィスビル売買・運営、SPCスキームを活用した 不動産事業等、理論・実務の両面から不動産業務を経験し実績を残す。 不動産ソリューションは、実践的経験が何より重要であるばかりでな く、建築・税・法務・金融・理論的評価・現実の売買等々、複合的領 域にわたることから、常に複眼思考でベストな解決策を構築している。 鑑定評価や売買のみならず、バランス重視のハイブリッドなアドバイ ザリーを得意とする。
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