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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第112回】賃貸経営のプロ廣田 裕司が斬る!①

●管理会社について考える その1

こんにちは。廣田裕司です。
賃貸業界ではこの時期 繁忙期と言われ、1年のうちでも入退去が多く、
何かと忙しい時期ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

さて本題に入ります。
物件の管理は、賃貸経営上 重要な業務です。
物件の管理を管理会社へ委託している大家さんは多いと思います。
そこで、今回は管理会社について書いていきます。

●管理会社に委託する業務

物件の管理業務は、多岐にわたります。
入退去の対応、家賃回収、クレーム対応などのソフト面(人の管理)と、
共用部の清掃、建物の維持管理などハード面(建物の管理)の
二つに分けられます。
一般的な管理会社はソフト面の管理を中心に請け負う会社が多く、
ハード面に特化している会社はBM(Building Management)会社と
言われています。
管理会社によって請け負う業務の内容が異なっています。
管理会社に、どの業務を依頼しているかを把握することが大切です。
一般的な管理業務は次の6つに分類できます。

1. 入居者募集
2. 賃貸契約・更新、再契約
3. 集金業務・滞納督促
4. クレーム対応
5. 維持管理・修繕
6. 退去・敷金精算

管理会社と管理委託契約を書面で締結し、その書面の中で業務内容を明確します。
古くからの管理会社には、契約書面がなく、業務内容があいまいになっている
場合があります。
そのようなケースでは、改めて契約書を取り交わすか、
契約書を取り交わさないまでも、業務内容を整理し、
文書化しておいた方が良いと思います。

<参考> 国土交通省 賃貸住宅標準管理委託契約書

クリックして001228954.pdfにアクセス

●管理会社へ支払う費用

毎月 管理会社に支払う管理料の基本は、家賃額の3~7%というのが
一般的だと思います。
実際には、依頼している業務の内容にもよっても管理料は変わってきます。
また、基本の管理料に含まれていない業務は別途○○円と追加料金が発生します。
月々の管理料のほかに、契約更新時には、新家賃の半月~1か月分の更新事務手数料、
新規に入居者が決まった場合は、家賃の1か月分を業務委託手数料、
入居促進費などの名目で請求されます。
この他、物件の修繕費や原状回復工事費はその都度請求されます。

最近は、管理料0円、家賃に関係なく戸あたり500円と言うような、
管理料が極端に安い管理会社もあります。いろいろ企業努力をし、
コストダウンを図った結果、激安の管理料を実現していると思います。
このような、管理料の安い管理会社さんへ委託する場合は、
業務の内容をよく確認しておくことをお勧めします。

ABOUT ME
廣田裕司
〇空室相談、賃貸経営全般 有限会社丸金商事 取締役 合同会社アップ 代表社員 大学卒業後、メーカーに勤務、主に土木、建築資材営業 生産管理を経験。2001年に妻の実家の賃貸事業をベースに、有限会社丸金商事を設立。同社の取締役に就任し、(当時は兼業)賃貸経営の関わるようになる。2008年に相続により同社代表取締役に就任。翌2009年の会社を退職し専業となる。現在までに3回 新築物件(6棟、27戸)を手がけ、12棟90戸所有。2019年合同会社アップ設立。
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