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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第355回】
 二代目大家の小宮 哲朗が語る  ②

「不動産『買いたい病』にならないための処方箋」

みなさまこんにちは。今月は二代目大家の小宮 哲朗より
「不動産『買いたい病』にならないための処方箋」と題して、
4回に分けてお送りいたします。

第2回目は「買いたい病になりそうな時に考えるべきこと」についてです。

前回「買いたい病の特徴と危険な行動」についてお伝えしました。
不動産が価格高騰している現状で物件を買い進めるのは簡単なことではないため、
「ロクでもない物件を買うくらいなら、買わないほうがマシ」なのです。
賃貸経営は物件購入だけが全てではなく、他にできることはたくさんあります。
下記に考えるべきことをお伝えします。

1.ローンの借り換えを検討する
借り換えをすることで現在の金利よりも低い金利にすることができれば、
物件のキャッシュフロー改善につながります。
また借り換えをすることで金融機関の新規開拓にもつながります。
借り換えを検討するにあたってはまず、
「物件購入時に現在の金利で借りなければならなかった理由」
を把握する必要があります。
理由の一例としては「自分の年収・資産状況などの属性上、
現在の金利が最良の条件であった」、
「少ない自己資金で融資年数を長くすることを優先したため、
通常よりも高い金利で借りた」などがあります。
しかし借り換えを実現するのは決して容易なことではありません。
借り換えには「新たに借りる金融機関の審査」を経たうえで融資をしてもらい、
現在借りている金融機関へ一括返済する必要があります。
またその際にはそれぞれの金融機関に対して手数料などの諸費用がかかります。
また築古の物件や郊外の立地が良くない物件は
借り換えができない場合がありますので注意が必要です。

2.ローンの繰り上げ返済を検討する
繰り上げ返済には、残債が減る分返済期間を短縮する(完済時期を早める)
「期間短縮型」と、
返済期間を変えずに毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」があります。
前者は期間を短縮する分トータルで支払う金利が少なくなりますが、
毎月の元本返済額は変わりません。
後者は金利軽減の効果は少ないものの、
毎月の元本・利息の返済額が少なくなるため手元の
キャッシュフローは良くなります。
どちらにするかは大家さん自身の財務状況や経営に対する
考え方に応じて選択しましょう。
また借り換え同様キャッシュフローの改善につながりますが、
繰り上げ返済にも手数料がかかります。
融資の条件によっては繰上返済手数料が繰り上げ返済額の金利相当になる場合もあり、
長期的に見るとメリットにならない場合もあるため注意が必要です。

3.老朽化設備の交換を検討する
物件購入の自己資金を、老朽化した設備交換に充てる選択肢もあります。
一般的には設備が故障してから交換するケースが多いですが、
故障する前に交換することで入居者からのクレーム、
イメージダウンを未然に防止することができます。
逆に早めに設備交換することで、入居者から
「しっかり対応してくれる大家さん」という印象を
持ってもらえるようになりイメージアップが期待でき、
結果的に長期入居につながります。

4.不動産以外の資産に分散投資する
不動産投資を行う目的は「資産運用」、「資産形成」、
「収益獲得」が主な目的の方が多いと思います。
そうであれば不動産だけにこだわらず、
あえて別の投資商品に「分散投資」するのもありです。
不動産投資は他の投資と比べて「流動性が低い」という特徴があります。
もう少し詳しく言うと、
株や投資信託などであれば短期間で売買することができますが、
不動産は売買には2~3か月かかるのが一般的です。
よって資産運用全体で考えた場合、不測の事態に備えて
「流動性の高い資産」に分散投資をすることも有効な選択肢といえます。

5.将来の物件購入に備えて、粛々と自己資金を積み上げる
自己資金を使う予定が他にないのであれば、
将来ご自身のお目にかなった物件が出るまでもうしばらく我慢し、
粛々と自己資金を積み上げるのも有効です。
良い物件はいつどのタイミングで出てくるか分かりません。
いつお目当ての物件が出てきても購入検討ができるように
「資金を確保してじっと待つ」ことも重要です。
基本的には現金で金融機関に預けておくケースが多いかと思いますが、
上記4で「流動性が高く、リスクの低い投資商品」で運用しながら、
物件購入時にすぐに売却し現金化できるようにしておく選択肢もあります。

いかがでしたでしょうか。
不動産投資は高額な投資であるうえ、
物件購入時点で失敗するとその後のリカバリーが非常に
困難なケースがほとんどです。
物件購入だけにこだわらず、様々な選択、
行動を積み重ねながら安定した賃貸経営を行っていきましょう。
今回は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
小宮 哲朗
◆事業内容 2012年にサラリーマン大家として不動産投資を開始。 父親も個人で大家さんをしていたため、相続対策として法人化を実行し、現在は法人で賃貸経営を行っている。サラリーマン時代は不動産ポータルサイト「HOMES」の運営会社でエンジニアを勤め、不動産会社向けシステムの開発に従事。 不動産とITの両方に強い専門家として、不動産業界に特化したITコンサルティング、不動産テックの啓蒙活動を行っている。
さらに詳しく知りたい方へ
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 二代目大家の小宮 哲朗が語る  ②

「不動産『買いたい病』にならないための処方箋」

みなさまこんにちは。今月は二代目大家の小宮 哲朗より
「不動産『買いたい病』にならないための処方箋」と題して、
4回に分けてお送りいたします。

第2回目は「買いたい病になりそうな時に考えるべきこと」についてです。

前回「買いたい病の特徴と危険な行動」についてお伝えしました。
不動産が価格高騰している現状で物件を買い進めるのは簡単なことではないため、
「ロクでもない物件を買うくらいなら、買わないほうがマシ」なのです。
賃貸経営は物件購入だけが全てではなく、他にできることはたくさんあります。
下記に考えるべきことをお伝えします。

1.ローンの借り換えを検討する
借り換えをすることで現在の金利よりも低い金利にすることができれば、
物件のキャッシュフロー改善につながります。
また借り換えをすることで金融機関の新規開拓にもつながります。
借り換えを検討するにあたってはまず、
「物件購入時に現在の金利で借りなければならなかった理由」
を把握する必要があります。
理由の一例としては「自分の年収・資産状況などの属性上、
現在の金利が最良の条件であった」、
「少ない自己資金で融資年数を長くすることを優先したため、
通常よりも高い金利で借りた」などがあります。
しかし借り換えを実現するのは決して容易なことではありません。
借り換えには「新たに借りる金融機関の審査」を経たうえで融資をしてもらい、
現在借りている金融機関へ一括返済する必要があります。
またその際にはそれぞれの金融機関に対して手数料などの諸費用がかかります。
また築古の物件や郊外の立地が良くない物件は
借り換えができない場合がありますので注意が必要です。

2.ローンの繰り上げ返済を検討する
繰り上げ返済には、残債が減る分返済期間を短縮する(完済時期を早める)
「期間短縮型」と、
返済期間を変えずに毎月の返済額を減らす「返済額軽減型」があります。
前者は期間を短縮する分トータルで支払う金利が少なくなりますが、
毎月の元本返済額は変わりません。
後者は金利軽減の効果は少ないものの、
毎月の元本・利息の返済額が少なくなるため手元の
キャッシュフローは良くなります。
どちらにするかは大家さん自身の財務状況や経営に対する
考え方に応じて選択しましょう。
また借り換え同様キャッシュフローの改善につながりますが、
繰り上げ返済にも手数料がかかります。
融資の条件によっては繰上返済手数料が繰り上げ返済額の金利相当になる場合もあり、
長期的に見るとメリットにならない場合もあるため注意が必要です。

3.老朽化設備の交換を検討する
物件購入の自己資金を、老朽化した設備交換に充てる選択肢もあります。
一般的には設備が故障してから交換するケースが多いですが、
故障する前に交換することで入居者からのクレーム、
イメージダウンを未然に防止することができます。
逆に早めに設備交換することで、入居者から
「しっかり対応してくれる大家さん」という印象を
持ってもらえるようになりイメージアップが期待でき、
結果的に長期入居につながります。

4.不動産以外の資産に分散投資する
不動産投資を行う目的は「資産運用」、「資産形成」、
「収益獲得」が主な目的の方が多いと思います。
そうであれば不動産だけにこだわらず、
あえて別の投資商品に「分散投資」するのもありです。
不動産投資は他の投資と比べて「流動性が低い」という特徴があります。
もう少し詳しく言うと、
株や投資信託などであれば短期間で売買することができますが、
不動産は売買には2~3か月かかるのが一般的です。
よって資産運用全体で考えた場合、不測の事態に備えて
「流動性の高い資産」に分散投資をすることも有効な選択肢といえます。

5.将来の物件購入に備えて、粛々と自己資金を積み上げる
自己資金を使う予定が他にないのであれば、
将来ご自身のお目にかなった物件が出るまでもうしばらく我慢し、
粛々と自己資金を積み上げるのも有効です。
良い物件はいつどのタイミングで出てくるか分かりません。
いつお目当ての物件が出てきても購入検討ができるように
「資金を確保してじっと待つ」ことも重要です。
基本的には現金で金融機関に預けておくケースが多いかと思いますが、
上記4で「流動性が高く、リスクの低い投資商品」で運用しながら、
物件購入時にすぐに売却し現金化できるようにしておく選択肢もあります。

いかがでしたでしょうか。
不動産投資は高額な投資であるうえ、
物件購入時点で失敗するとその後のリカバリーが非常に
困難なケースがほとんどです。
物件購入だけにこだわらず、様々な選択、
行動を積み重ねながら安定した賃貸経営を行っていきましょう。
今回は以上です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ABOUT ME
小宮 哲朗
◆事業内容 2012年にサラリーマン大家として不動産投資を開始。 父親も個人で大家さんをしていたため、相続対策として法人化を実行し、現在は法人で賃貸経営を行っている。サラリーマン時代は不動産ポータルサイト「HOMES」の運営会社でエンジニアを勤め、不動産会社向けシステムの開発に従事。 不動産とITの両方に強い専門家として、不動産業界に特化したITコンサルティング、不動産テックの啓蒙活動を行っている。
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