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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第332回】
 二代目大家の小宮 哲朗が語る  ②

大家さんが知っておくべき空室対策の基礎知識

皆さんこんにちは。今月は二代目大家の小宮 哲朗より
「大家さんが知っておくべき空室対策の基礎知識」と題して、
4回に分けてお送りいたします。

第2回目は「ポータルサイト掲載時の具体的な施策」についてです。

前回は「全ての空室物件がポータルサイトへ掲載されるとは限らない」、
「仲介会社にとって決めやすい物件、
入居者候補の顧客にとって魅力のある物件になる必要がある」
というお話をしました。
ではポータルサイトへ掲載する際に魅力的な広告にするには、
具体的にどのようなことをすればよいのか?
今回はこちらについてお伝えしたいと思います。

◆賃料相場と設備の関係性を把握する
ご存じの方も多いかもしれませんが、
ポータルサイトではエリアごとに間取りや条件を
設定して賃料相場を調べることができます。
このポータルサイトの機能は賃料相場を把握し実際の家賃設定をすること、
そして部屋の設備内容によって賃料がどれくらい変化するのか、
おおよその目安を把握することができます。
具体的な例で考えてみましょう。
例えば、人気設備の定番となった
無料インターネット設備を導入すべきか迷っているとします。
そんな時は、エリア内で「無料インターネット」の
競合物件の賃料相場を調べます。そうすることによって、
リフォーム後の賃料の目安がわかり検討しやすくなります。
ただしここで注意していただきたいのは、
設備を新しくしたからといって、賃料を値上げできるとは限りません。
賃料相場は地域によってある程度決まっています。
よく賃貸経営に関する記事では、
「○○を導入すれば賃料を上げられる!」というものがあります。
確かに可能性はないとは言い切れません。
しかし賃料をあげるのはよほどの付加価値をつけない限り
決して容易なことではありません。
物件設備に対する投資は「空室の入居促進」、
「長期入居」、「退去抑止」といった長期的な効果を
期待して判断するのが賢明といえます。

◆物件写真の撮り方で印象は大きく変わる
物件写真の良し悪しは、ユーザーの第一印象を大きく左右します。
しかし、ポータルサイト上には、画質の粗い写真や暗すぎる
(または明るすぎる)写真、歪んだ写真を掲載している物件も散見されます。
ポータルサイトは物件を入居者候補の方へ売り込む広告なので、
好印象を与えられる写真を掲載するのは必須です。
実際の写真撮影は仲介会社の方がされることが多いですが、
担当の方が忙しい時などは自分で撮影したり、
プロのカメラマンに依頼する方法も有効です。

◆物件写真は「質」だけでなく「数」にもこだわる
物件写真は、できるだけ多くのカテゴリー(種類)を
掲載するようにしましょう。ポータルサイトによっては、
写真の種類が多いと検索結果の上位に表示されやすくなります。
検索結果で上位に表示されると、
それだけユーザーの目に触れる機会が増えますので、
問い合わせ・成約につながる確率もアップします。
また多くのカテゴリー写真が掲載されている方が、
入居者候補の方がその物件に住んだ場合のイメージが
持ちやすくなり、内見率・成約率のアップが見込めます。

◆キャッチコピーを活用する
ポータルサイトには、物件の魅力を伝える
「キャッチコピー」または「フリーコメント」という欄があります。
入力可能文字数は限られていますが、
使い方次第で物件のアピールに活用することができます。
キャッチコピーやフリーコメントの欄を活用する大家さんは少なく、
多くの場合は仲介会社が自分の店舗をアピールするための定型文を入力しています。
しかし本来は大家さんの物件をアピールするために活用すべき箇所なのです。
是非大家さん自身でコメントを考えていただき、
仲介会社にお願いして是非活用することをおすすめします。

◆最も大切なのは普段からの不動産会社との信頼関係
物件の入退去管理は管理会社、
ポータルサイトへの入力は仲介会社が行います。
つまり空室発生から入居者募集、成約に至るまでは、
不動産会社の協力が欠かせません。
私は不動産会社の方に気持ち良く仕事をしていただくために、
コミュニケーションを大切にしています。特別なことではなく、
何か対応してもらった時には「ありがとうございます」、
「助かりました」、「お手数をかけました」など
感謝の気持ちを言葉にすることです。
これらの積み重ねで普段から不動産会社との信頼関係を築いておくことが、
実は最も大切なことなのです。
近年はオーナー自身が物件情報を掲載できる入居者募集サイトも出てきました。
しかし、圧倒的に多くのユーザーが活用するのは、
やはり不動産ポータルサイトです。

不動産ポータルサイトは
「自分の物件の良さをアピールできる唯一にして最高の場」です。
そこを最大限に活用しないのはもったいないのです。
是非今回の内容を参考にしていただき、
より良い賃貸経営につなげていただければと思います。
今回は以上となります。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

ABOUT ME
小宮 哲朗
小宮 哲朗(こみや てつろう) エターナルフィナンシャルグループ IFA事業部長 ◆保有資格 CPM(認定不動産経営管理士)、宅地建物取引士、AFP、 証券外務員二種 ◆経歴◆ IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)、 不動産コンサルタント、二代目大家。 不動産投資は2012年にサラリーマン大家として開始。 実家が個人の地主系大家のため、 相続対策として法人化を実行し現在に至る。 サラリーマン時代は不動産ポータルサイト「HOMES」の 運営会社でエンジニアを勤め、不動産会社向けシステムの開発に従事。 現在は不動産、金融両方に精通したIFAとしてコンサルティングに従事。
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