東京の中心で税務を叫ぶ 第124回コラム
<strongそもそもサブリース法人って何?
そもそもサブリース法人って何?
についてお話します。
こんにちは!
今回は、不動産オーナーが設立するサブリース法人についてご説明します。
サブリース法人とは、不動産オーナーが設立する法人で、
その法人がオーナーから物件を一括借り上げし、
その法人が入居者と直接、賃貸借契約する方式です。
物件の所有者は個人のままで、法人に物件を移転することはしません。
法人は空室リスクを負うことになるため、
法人から個人に払う家賃は入居者からもらう家賃より
低い金額で設定するようにします。
その家賃の差額分が法人の利益となり、
個人から法人に利益の一部を移転させることができます。
個人から法人に利益を移転することのメリットは、節税です。
簡単にご説明しますと、
個人の所得税は5%~45%の超過累進税率で課税されます。
住民税10%と合わせると最大で55%の税率になります。
それに対して、法人の場合は、法人税、法人住民税、
法人事業税を合わせた実効税率は、所得800万円以下は約25%、
所得800万円超は約35%で課税され、それ以上には上がりません。
個人の所得が多く、税率の高い人が、
それよりも税率の低い法人に所得を移転することができれば、
節税につながります。
なお、サブリース法人が、借上賃料として個人に支払う金額は、
通常は、満室賃料の80~85%程度が限度になります。
つまり、サブリース法人に移転できる利益としては、
家賃収入の最大15%~20%程度が限度です。
それ以上の利益を法人へ移転すると、
税務署から高すぎると指摘を受ける可能性が出てくるので注意が必要です。
まとめ
①サブリース法人を利用すると、個人から法人へ利益を移転できます。
②移転する利益は、家賃の15%~20%が限度です。
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。