東京の中心で税務を叫ぶ 第55回コラム
そもそも「ポイント」って何?
こんにちは!
今回は、大家さんがクレジットカードやキャッシュレス決済で経費を支払い、
ポイントを取得して、使用した場合の取り扱いについてお話したいと思います。
ポイントを使ったら税金がかかる?
まずはそもそもポイントには税金がかかるのでしょうか?
結論としては、下記になります。
・取得した時点は課税なし
・使用した時点で課税される
大家さんが経費の支払にポイントを使用した場合は、ポイント分が所得となり、課税を受けることになります。
処理方法は2通りとなります(課税される金額は同じです)
①値引き処理
ポイント使⽤後の⽀払⾦額を経費に計上する
ポイント分だけ経費が少なくなり所得が増えるため、結果的に課税を受ける
②両建て処理
ポイント使⽤前の⽀払⾦額を経費に計上したうえで、ポイント使⽤額を収⼊に計上する
収入に計上したポイント分だけ所得が増えるため課税を受ける
(ポイント分の収入は、個人事業主の大家さんの場合は、不動産所得となる)
<具体例>
経費120円の支払いのために、20円分のポイントを使用した場合
①の場合は、100円(120円-20円)だけが経費として計上されるため、
20円だけ経費が少なくなり、その分所得が増えることになります。
②の場合は、120円を経費に計上して、別途20円を収入に計上するため、
収入の20円分所得が増えることになります。
上記は、大家さんが事業として取得したポイントの取り扱いになります。
ちなみに、個人がプライベートでポイントを取得、使用した場合は、取得時も使用時も課税されないことになっています。
ただし、ポイント付与の抽選キャンペーンに当選するなどして臨時・偶発的に取得したポイントについては、一時所得または雑所得として課税される可能性があります。
プライベートでポイ活されている方はお気を付けください。
まとめ
①大家業で取得したポイントは、使用時に課税される
②ポイントに関する税制は、まだ細かいところまで整備されていません
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。