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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第243回】賃貸経営のプロ廣田 裕司が斬る!④

物件の収益性の判断基準

皆さんこんにちは。大家兼不動産屋の廣田です。

収益物件の購入を検討する時に、当然ですがその物件の収益性が気になる思います。
そこで、今回は物件の収益性を判断する上での考え方について
前回の続きを書いていきます。

5.税引き前CF

税引き前CFは、税金を支払う前のCFなので、実際に手元に残るCFとは違いますが、
CFを予測するために有効な指標になると思います。
また、税引き前CFは、借入金返済額によって変化します。借入金返済額は
購入する人によって変わってきます。
税引き前CFがマイナスになる場合は、購入しないか、借入金返済額を見直し、
税引き前CFがプラスする必要があります。
借入金の返済額が変化する要素は、

1.借入額
2.返済方法
3.金利
4.返済期間 の4つになります。

1.借入額
数年前までは、物件価格の全額を借り入れる、いわゆる“フルローン“での
購入が可能であったようですが、現在を物件価格の2~3割程度の自己資金を準備しないと、
融資してもらえない状況になっています。借入額が少ない方が、
当然ですが借入金の返済額が少なくなり、税引き前CFは多くなります。
物件の購入価格に対する借入金の比率は表す「LTV(Loan to Value)」という指標があります。
LTV [%] = 借入額 ÷ (物件価格+購入費用)

2.返済方法
借入金の返済方法は、「元利均等払い」「元金均等払い」があります。
元利均等払いは、毎月の返済額が一定で、元金と利息の比率が毎月変化します。
それに対して元金均等返済は、毎月返済額の内、元金部分が一定で、
利息部分が変化します。返済開始当初の返済額が多くなり、
返済が進むにつれ返済額は少なくなります。
同じ条件で借入れをした場合、支払う利息の総額は元金均等払いの方が少なくなります。
物件の購入費などの、長期の借入金の返済方法は、元利均等払いの方が一般的なようです。

3.金利
金融機関や金融機関との取引状況、個人の資産、属性などで変化します。
金利は高い方が返済金額は高くなります。

4返済期間
借入金の返済期間は、物件の残存法定耐用年数が基準となります。
中古物件は、長期間の融資を受けられないケースもあります。
返済期間が長い方が返済額は少なくなります。

●借入金返済額の計算
借入金返済額の計算は、金融電卓やインターネットのサイト上で簡単に計算できます。
借入金返済額を計算できるサイト(例)
https://keisan.casio.jp/exec/system/1256183644
<LTV・税引き前CF計算例>
物件価格 1億円 購入費用 60万円
借入額 7千万円 元利均等返済  金利 2.5% 借入期間30年
年間返済額 332万円  NOI 750万円
LTV = 7,000万円 ÷ (1億円+60万円)
= 69.6%
税引き前CF = 750万円 ― 332万円
= 418万円

 

6.まとめ

物件の収益性を判断する方法として、表面利回り、
キャッシュフローツリーを紹介しました。
販売用のチラシに書かれている表面利回りを鵜呑みするのではなく、
レントロールなどの資料をもとに、自分自身で検証してみることで、
より実態に近い数値を把握できると思います。キャッシュフローツリーで
実際に手元に残す金額を推定することも大切です。
また、この2つの方法は単年度の状況をとらえたものです。
より詳細に推測するには、10~20年間の事業計画を作成するとよいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ご質問、ご不明点などありましたら、お気軽にお問合せください。

 

ABOUT ME
廣田裕司
〇空室相談、賃貸経営全般 有限会社丸金商事 代表取締役 大学卒業後、メーカーに勤務、主に土木、建築資材営業 生産管理を経験。2001年に妻の実家の賃貸事業をベースに、有限会社丸金商事を設立。同社の取締役に就任し、(当時は兼業)賃貸経営の関わるようになる。2008年に相続により同社代表取締役に就任。翌2009年の会社を退職し専業となる。現在までに3回 新築物件(6棟、27戸)を手がけ、12棟90戸所有。
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