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分譲マンション投資は新築よりも中古がおすすめの理由 ~分譲マンション投資の魅力~

分譲マンション投資は新築よりも中古がおすすめの理由

~分譲マンション投資の魅力~

分譲マンションと投資は、新築よりも中古の方が投資対象として優れています。
その理由を解説します。

1.RC造の建物はメンテナンス次第で100年使える
多くの方が「新築の方が長持ちする」と考えがちですが、
実はRC造(鉄筋コンクリート造)の建物には
木造や鉄骨造とは異なる特性があります。

コンクリートは、打設(建築)してから時間を
かけて強度が上がっていく素材です。
専門家の研究によると、コンクリートの強度が最も高くなるのは、
なんと建築から約60年後だと言われています。
つまり、築30年や40年の物件は、構造的にはまだまだ「成長期」にあるのです。

税法上、RC造マンションの法定耐用年数は47年と定められています。
しかし、これはあくまで税務上の区分であり、建物の実際の寿命とは全く別の話です。

適切なメンテナンスが行われていれば、
RC造の建物は100年以上使用できることが、
国土交通省の調査でも明らかになっています。
ヨーロッパでは築100年を超えるマンションが
普通に使われていることを考えれば、これは決して大げさな話ではありません。
重要なのは「築年数」ではなく
「どのようにメンテナンスされてきたか」なのです。

2.メンテナンスは管理組合の運営状況次第
マンションのメンテナンスで最も重要なのは「長期修繕計画」です。
これは、建物の各部分をいつ、どのように
修繕するかを定めた、いわば建物の健康管理計画書です。
例えば次のような修繕が計画的に実施されます。
・12~15年周期:外壁塗装、屋上防水
・20~25年周期:給排水管の更新
・30年周期:エレベーターの更新
これらの修繕を適切なタイミングで実施することで、
建物の寿命は飛躍的に延びます。

しかし、計画があっても資金がなければ修繕はできません。
ここで重要になるのが「修繕積立金」です。

・修繕計画に基づいた適正な積立金を設定しているか
・必要に応じて段階的に値上げを実施しているか
・一時金徴収や借入に頼らない財務運営をしているか
など管理組合の運営次第で積立状況は変わっていくるのです。

また、新築マンションでは、販売しやすくするために
修繕積立金を低く設定することが多く、
将来的に大幅な値上げや一時金徴収が
必要になるケースが少なくありません。
一方、築30年の中古マンションなら、
すでに適正な積立金額に落ち着いていることが多いのです。

3.管理組合の運営は歴史でわかる
分譲マンションの管理組合は、
必ず年に1回決算書を作成します。
この決算書を読み解くことで、
そのマンションの「経営状態」が手に取るようにわかります。

決算書でチェックすべきポイントとして
・修繕積立金の残高:計画的な修繕に対して十分か
・管理費会計の収支:毎年黒字を維持しているか
・滞納状況:管理費や修繕積立金の滞納が慢性化していないか
・借入金の有無:過去の修繕で多額の借金をしていないか
があります。

この決算書からわかることは、
「30年間適切に運営されてきた管理組合が、
今後10年で急に悪化する可能性は極めて低い」ということです。
なぜなら、すでに大規模修繕を2~3回経験し、
住民の合意形成の仕組みが確立されており、
修繕積立金の値上げも適切に実施されてきた実績があるのです。

つまり、過去30年の「成績表」が
優秀なマンションは、
今後も優等生である可能性が高いのです。

4.まとめ
新築マンションへの投資は、実は「未来への賭け」です。
これから管理組合がうまく機能するか、
修繕積立金が適切に値上げされるか、
計画通りに修繕が実施されるか、すべてが不透明です。
販売価格にはデベロッパーの利益も上乗せされており、
購入した瞬間に2~3割価値が下がることも珍しくありません。

一方、築30年の中古マンションは
「実績に基づく投資」です。30年間の管理実績、
修繕履歴、財務状況がすべて明らかで、
今後の予測が立てやすいのです。
さらに、価格もすでに落ち着いており、
これ以上大きく下落するリスクも限定的です。

「新築信仰」にとらわれず、
しっかりとメンテナンスされた中古マンションこそ、
安定した不動産投資と言えるのではないでしょうか。

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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