実は融資を受けやすい分譲マンション投資
~分譲マンション投資の魅力~
実は、「分譲マンションこそ融資を受けやすい」ということは、
多くの投資家には知られていません。
1.投資不動産の銀行評価の仕組み
まず、金融機関がどのように不動産を評価するのか、
基本的な仕組みから見ていきましょう。
(1)積算評価
積算評価とは、土地価格と建物価格を足し合わせて
物件価値を算出する方法です。
土地については「路線価」を基準に算出することが多いです。
路線価とは、道路に面する土地1㎡あたりの価格のことで、
国税庁が毎年公表しています。
建物は、まず建築単価から新築時の価格を算出します。
RC造なら㎡単価が◯◯万円などと基準単価に面積をかけて新築時価格を計算します。
建物は経年劣化するため、
築年数に応じて評価額が減少していきます。
この減額分を簡便的に計算します。
例えばRC造(法定耐用年数47年)で築25年経過している場合には、
「(47-25)/47」を建物金額にかけて減額分を考慮します。
(2)収益還元法
収益還元法は、その物件が生み出す家賃収入から逆算して価値を算出する方法です。
基本的な計算式は「年間家賃収入÷還元利回り=物件価格」です。
ここでポイントとなるのが「還元利回り」です。
これはリスクの度合いや不動産市況によって変動します。
・都心の築浅物件:4~5%
・都心の築古物件:6~7%
・地方の築浅物件:7~8%
・地方の築古物件:9~12%
など。
家賃収入と立地などによっては、高い価格が算出されますが、
一棟物件の場合、空室リスクや修繕リスクを厳しく見積もられ、
実際の融資額は計算値の70~80%程度になることも珍しくありません。
2.分譲マンションの評価の仕組み
分譲マンションの場合、金融機関の評価方法が大きく異なります。
一部の金融機関が採用するのは「時価評価」や「鑑定評価」という手法です。
これは簡単に言えば「今、この物件を売ったらいくらになるか」という視点での評価です。
例えば、築15年の分譲マンションを4,000万円で購入するとしましょう。
同じマンションの別の部屋が
最近3,800万円で売却されていれば、
銀行は「最悪の場合でも3,800万円で売れる」と判断します。
つまり、実際の市場価格に基づいた評価をしてくれるのです。
なぜ金融機関はこのような評価をするのでしょうか。
それは分譲マンションが売却しやすいからです。
一棟物件を売却する場合、
買い手は限られた投資家層だけです。
しかし分譲マンションなら、
投資家だけでなく、実需(自分で住む人)も買い手になります。
この「出口の広さ」こそが、金融機関が最も重視するポイントなのです。
実際、都心の人気エリアの分譲マンションであれば、
フルローン(物件価格の100%融資)も十分可能です。
頭金ゼロで投資を始められるということは、
レバレッジを最大限活用できるということ。
これは一棟物件ではなかなか実現できない条件です。
3.分譲マンションには融資しない金融機関もある
ただし、分譲マンション投資に消極的な金融機関も存在します。
その最大の理由は「空室リスクの集中」です。
10室ある一棟アパートなら、1室空いても家賃収入は90%残ります。
しかし、分譲マンション1室の場合、
空室になれば収入はゼロ。この「0か100か」の
リスクを嫌う金融機関があるのも事実です。
しかし、このリスクは複数の分譲マンションを所有すれば解消されていきます。
投資する地域も分散できれば、数と地域のリスク分散が可能なのです。
4.まとめ
分譲マンション投資の融資面での優位性は、
「売却のしやすさ」に裏打ちされています。
たしかに、空室リスクの集中というデメリットはありますが、
複数所有することで、立地と数のリスク分散によって、
空室リスクは十分にコントロールが可能になります。
