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Q5年前に購入した机と椅子の領収書があるのですが、この領収書は開業費として経費計上ができますか。

5年前に購入した机と椅子の領収書があるのですが、この領収書は開業費として経費計上ができますか。

A

開業費に該当すれば、任意償却での償却が可能です。任意償却とは、経費に繰り入れる年度と金額を自由に決めることができる償却方法です。例えば、赤字になる年は償却せずに、黒字になる年に償却するなど、経費をコントロールすることができるため、節税を考えると非常に有利です。開業費は、下記の3要件を満たすものでなければならないとされています。
(1)事業に関する費用であって、かつ、支出の効果が1 年以上に及ぶもの
(2)資産の取得に要した費用もしくは、前払費用でないこと
(3)開業準備のために特別に支出した費用であること
例えば、セミナー代、コンサルティング料などが該当します。机や椅子は、資産の取得に要した費用なので、そもそも開業費ではありません。固定資産は、事業の用に供したときから、減価償却として経費にすることができるという扱いになります。したがって、事業を開始する前に購入した固定資産については、開業費ではなく、固定資産として計上し、業務を開始した後で減価償却していくことになります。
ただし、5年前に購入したものが、開業するにあたり事業として使用するかどうかは非常に疑わしいものになります。開業費もしくは、開業にあたって購入した資産については、せいぜい開業前半年くらい前からのものが妥当と考えます。