青色申告承認申請書は新規に青色申告を開始する時の書類ですが、以下の例のように届け出内容が変わった場合に、変更届のような提出書式は存在しないようなのですが、変更した正しい内容で再度青色申告承認申請書を提出する必要があるのでしょうか。
(具体例1)
新しい物件を購入したので、申請書の1の欄(所得の基因となる資産の名称及び~)の項目が増えた
(具体例2)
簿記方式を簡易簿記で届出していたが、65万円の控除のために今回から複式簿記に変更する(それにともなって必要帳簿の欄も変更になる)
物件が増えるたびに青色申告承認申請書を届け出るという話はあまり聞かないし問題はないように思うのですが、例2については、勝手に複式簿記で確定申告をするようにして65万円の控除をした後に税務署から「申請書には簡易簿記となっていないから65万円の控除は認められない」ということになると怖いので気になりました。
A
新規物件を購入したり、記帳方法を変えたりしたことによって、青色申告承認申請書を再度、提出することは必要ないと考えます。私の経験上では、これまで再提出したことはありませんし、再提出しないことによって、65万円の控除が受けられなかったことはありません。というのも、65万円控除の要件が、「青色申告者」であり、正規の簿記の原則で帳簿(複式簿記による帳簿)を作成し、貸借対照表を添付することになっています。
つまり、「青色申告者」であればよいのであって、「青色申告承認申請書に、複式簿記を満たした帳簿の作成を選択していること」が要件とされていません。実態として、必要帳簿を備えていれば、問題ないものと思われます。