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Q確定申告後、未計上の固定資産がある場合、全額を経費として計上することはできますか。

平成28年度の確定申告を期限までに提出しましたが、その後に、エアコンの交換代として12万円の領収書が計上されていないことが発覚しました。確定申告の修正をしようと思いますが、30万円未満なので、全額経費にしてもよいでしょうか?

A

確定申告を修正して、払いすぎた税金を取り戻す方法を「更正の請求」と言います。10万円を超える固定資産を購入した場合には、原則、資産計上して、減価償却により経費にしていきます。ただし、青色申告者で、30万円未満の固定資産を購入した場合には、「少額減価償却資産の特例」として、全額を経費にすることができます(300万円を限度)。
この特例を使う場合には、青色申告決算書の「減価償却費の計算」欄に一定の事項を記載して確定申告書に添付して提出し、かつ、当該少額減価償却資産の取得価額の明細を別途保管することにより適用を受けることができます。つまり、最初に提出する確定申告書に、この特例を使う旨を記載していないと使えないことになります。また、20万円未満の固定資産を購入した場合に、1/3ずつ、3年間で償却できる、一括償却資産についても、同様に「一括償却資産を事業の用に供した日の属する事業年度の確定申告書に一括償却対象額の記載があり、かつ、その計算に関する書類を保存していること」が要件となるため、「更正の請求」では、適用できないものになります。
結論としては、通常の固定資産に計上して、減価償却するしかないものと考えます。