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株式会社の10年に1度の義務、知ってますか?

東京の中心で税務を叫ぶ 第226回コラム

大家さん
大家さん

株式会社の10年に1度の義務って?

大野
大野
今回は
株式会社の10年に1度の義務、知ってますか?
についてお話しします!

こんにちは!

前回まで合同会社の落とし穴を続けてお伝えしてきました。
今日は逆に、株式会社側の注意点
——特に、10年に一度必ずやらなければいけない「宿題」のお話です。

これを忘れると、ある日突然、
法務局から「あなたの会社、解散したものとみなします」
という通知が届くことがあります。
実は毎年、この通知を受け取っている会社が
全国にたくさんあるんです。

株式会社の役員には「任期」がある
まず前提の話です。

株式会社の取締役(社長など経営を任される役員)には、
任期があります。
原則2年ですが、
大家さんの法人のような非公開会社
(株を自由に売買できない会社)では、
定款で最長10年まで延ばせます。

「10年もあれば十分」と考えて、
多くの大家さんが10年に設定しています。
ところが、この「10年」がクセモノなんです。

10年経ったら「重任登記」が必要
任期が終わったら、
たとえ同じ人が続けて役員をやる場合でも
法務局に「引き続き役員をやります」
という登記をやり直す必要があります。
これを重任登記(じゅうにんとうき)といいます。

「同じ人が続けるだけなのに、
なんで登記が必要なの?」と思いますよね。
でも法律上は、
任期が切れた時点で一度役員から外れて、
あらためて就任した、という扱いになるんです。

この登記を忘れると、
後で説明する「みなし解散」の
対象になっていきます。

12年放置すると「みなし解散」
会社法472条という条文に、こんなルールがあります。

「最後に登記をしてから12年が経過した株式会社は、
休眠状態とみなして解散させる」

なぜ12年なのか? 答えはシンプルです。

・取締役の任期は最長10年
・10年経ったら、必ず重任登記が必要
・それをせず、さらに2年間放置すると、法務局は「もう活動していないですね」と判断

つまり、10年(最長任期)+2年(猶予)=12年、というわけですね。
実は毎年、法務省がチェックしています
これ、実は法務省が2014年から毎年秋に整理作業を実施しています。毎年10月頃に対象会社へ通知書が送られ、期限までに登記や届出をしない会社は、12月に一斉にみなし解散の登記がされる、という流れです。直近では令和7年(2025年)にも実施されました。今年もこの秋、例年どおり実施される可能性が高いです。

「うちの会社、最後に登記したのっていつだっけ?」と、ちょっと不安になった方は、この機会にぜひご確認を。
放置するとどうなる?
登記の放置には、発生順に2つのリスクがあります。

①任期満了直後:過料(罰金)が発生
実は過料は、みなし解散を待たずに発生します。
任期満了の2週間後には、
すでに「登記懈怠(けたい)」の状態で、
過料の対象。
金額は数万円〜十数万円が多いです。

②12年経過:みなし解散
さらに放置し、最後の登記から12年経過すると、
法務省の職権で解散登記がされます。
みなし解散から
3年以内なら会社を復活させることもできますが、
3年を超えるともう復活できません。
清算手続きに入り、会社は消滅します。

合同会社にはない負担
一方、合同会社には役員の任期がありません。
だから重任登記も不要。
みなし解散の心配もゼロです。

前回まで合同会社の落とし穴を書いてきましたが、
株式会社にも株式会社の負担があるんですね。
どちらが優れているかではなく、
どちらの負担なら受け入れられるかという
視点で選ぶことが大切です。

まとめ
  1. 株式会社の役員には任期があり(非公開会社は最長10年)、任期満了時に重任登記が必要
  2. 登記をせず12年放置すると、法務省の職権でみなし解散の対象になってしまう

 

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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。

ABOUT ME
大野晃男
1979年12月生まれ。 資格専門学校の簿記講師を経て税理士法人に勤務。 その後、自動車部品製造会社の経理として働く。 実家がサラリーマン大家さんだったことから、 渡邊浩滋総合事務所に興味を持ち、入所。
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