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分譲マンションの傾きは調べるべきか ~分譲マンション投資の魅力~

分譲マンションの傾きは調べるべきか
~分譲マンション投資の魅力~

今回は、室内調査でよく聞かれる疑問を取り上げます。
分譲マンションでも、建物の傾きは調べるべきでしょうか。

結論から言えば、建物そのものの傾きは、
基本的に心配しなくてよいと考えています。

1.戸建ての大家さんが水準器を持ち歩く理由
築古の戸建てを買う大家さんは、内見に必ず水準器を持っていきます。
木造の戸建ては、地盤の沈下や土台の腐朽、
シロアリの被害によって傾くことがあるからです。

傾きの目安として、品確法に基づく住宅紛争処理の技術的基準があります。
床の傾きが1000分の3未満であれば、
構造上の欠陥がある可能性は低い。
1000分の6以上であれば、その可能性は高いとされています。

この基準は、
3メートル程度以上離れた2点の間で測った傾きを目安とするもので、
もともとは新築住宅のトラブル解決のための物差しです。

一方、分譲マンションは、
購入者が自ら住むことを前提に、
しっかりと造られています。

2.高い建物は、傾いたら隠せない
分譲マンションの多くは、
杭を硬い地盤である支持層まで届かせて、
建物を支えています。
そのため、原則として傾くことはありません。

そして、高い建物ほど、
わずかな傾きでも大きく表れます。
たとえば1000分の3の傾きでも、
高さ30メートルの建物なら、
最上部では約9センチずれる計算です。

2015年に横浜市で発覚した傾きマンションの問題では、
別棟とつながる渡り廊下の手すりが2.4センチずれていることに、
住民が気づいたのが始まりでした。
床の高さの差は1.5センチほどでしたが、
それでも住民の目には分かったのです。

調査の結果、
一部の杭が支持層に届いていないことが判明し、
建物は建て替えられることになりました。

つまり、マンションが傾けば、
共用部分の段差やずれ、ひび割れとして必ず表に出ます。
住民が気づき、管理組合の大きな問題になるのです。

3.それでも室内の床が傾いて感じたら
内見で床が傾いているように感じたら、
その原因は建物ではなく、床そのものにあることがほとんどです。

床下に空間を設けて支持脚で床を支える二重床では、
支持脚の劣化や施工のばらつきで床がたわむことがあります。
床の下地となるコンクリートのたわみが影響することもあります。

部屋の一部だけが傾いている、
歩くと床が沈むといった場合は、床の下地を疑います。
確認するなら、
スマートフォンの水準器アプリやビー玉で十分です。

これは建物の欠陥ではなく、
床の張替えにいくらかかるかという修繕費の問題として、
見積もりに織り込めばよいのです。

ただし床を張り替えるときは、
管理規約で定められた遮音等級を守らなければならない点に注意してください。

4.まとめ
分譲マンションの傾きは、
室内に水準器を当てるより、
書類で確かめるほうが確実です。

総会議事録や修繕履歴に、
「傾き」「沈下」「杭」といった言葉が議題として
出てきていないかを見てください。
もし出てきていれば、
管理会社に経緯と対応状況を確認しましょう。

万が一、建物に傾きがあれば、
必ずどこかに記録が残っています。
書類は、その記録を探すための索引です。

傾きを疑ってかからなくてよい。
それも、戸建てにはない
分譲マンション投資の安心感の一つです。

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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