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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第二十回】賃貸経営のプロ 廣田 裕司が斬る!④

物件のメンテナンス、不具合への対応 ④

こんにちは。廣田です。
本日も前回に引き続き「物件のメンテナンス、不具合への対応」をお送りいたします。

リフォーム工事の内容

リフォーム工事は、物件の価値アップや客付けに効果がある工事を優先して実施することが望ましいと思います。

多額の費用をかけて、あれもこれもと盛沢山な内容の工事をしても、効果がなければ工事費が無駄になってしまいます。

予算の範囲で、何が必要な工事なのかを判断するのは、大家さんの重要な仕事です。

リフォーム工事の見積を依頼するときは、管理会社さんとリフォームの工事内容を打合せします。できれば、現地を確認しながら打合せすることが良いのですが、いろいろな事情で、現地での打合せができない場合も多いと思います。

また、見積前に十分な打合せができなくても、見積書の内容を良く精査してから発注するようにしましょう。

管理会社さんやリフォーム会社さんから提出される見積書の総額だけ見て、見積書の明細をあまり見ない大家さんが多いようです。事前に工事内容の打合せをしても、その内容が見積書に盛り込まれていない場合もあります。

見積の明細書の項目ごとにチェックし、要否を判断します。不要な工事は中止し、必要な工事が明細に含まれていない場合には追加し、工事内容に調整します。

工事の要否を検討するとき、主に次の点に留意します。

修理・修繕

まず優先されるのが、修理・修繕です。例えば、汚れているクロスの張替や、破損している取手を取り換えるなどの工事です。このように元の状態や使用可能な状態にする工事は、当然ですが必須となります。

また、窓や建具の枠の塗装が剥げていると、内見時にお客様の印象がよくありません。室内の塗装部の補修工事も優先的に実施したい工事です。

物件のコンセプトにあった工事

その部屋のコンセプトに対してどうかとういう基準で検討します。
どんな人にどんな部屋を提供するのか、というコンセプトを明確にします。そのコンセプトに対して、工事の要否を判断します。

例えば、単身者であまり料理をしない人向けの部屋でれば、キッチンをアップグレードする必要はないと考えられます。キッチンのアップグレードする費用で、単身者に人気のある浴室乾燥機の設置を検討するのもよいと思います。

部屋のコンセプトに合致した工事は優先し、あまり関係ないと思われるものは中止していきます。

このように、工事費の総額だけで判断するのではなく、見積明細の項目ごとに精査することが重要です。

見積書の明細のチェックは、良く分からない項目などがあり大変だと思います。
分からない項目に関しては、理解できるまで説明を求めましょう。

物件は、大家さんにとって大切な資産であるともに、賃貸経営上の商品です。
適切なメンテナンスを実施し、効率的な運用をしていきましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。
何かご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。

ABOUT ME
廣田裕司
〇空室相談、賃貸経営全般 有限会社丸金商事 取締役 合同会社アップ 代表社員 大学卒業後、メーカーに勤務、主に土木、建築資材営業 生産管理を経験。2001年に妻の実家の賃貸事業をベースに、有限会社丸金商事を設立。同社の取締役に就任し、(当時は兼業)賃貸経営の関わるようになる。2008年に相続により同社代表取締役に就任。翌2009年の会社を退職し専業となる。現在までに3回 新築物件(6棟、27戸)を手がけ、12棟90戸所有。2019年合同会社アップ設立。
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