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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第八十回】不動産鑑定士・住宅診断士
皆川 聡が斬る!①

「梅雨の前にしておきたい、建物の点検ポイント」①

皆さんこんにちは!
今月担当の不動産鑑定士・住宅診断士の皆川聡です。                 梅雨の季節を控えた今回は、梅雨の前にしておきたい、建物の点検ポイントについてお話ししたいと思います。

1.早急な修繕が不要な場合について

基礎の表層部のモルタル部分に横にクラックがうっすらとある場合、
一般的にこのような場合は早急な修繕は不要と考えます。

表層部のモルタル自体の乾燥からくる単なるひび割れのため、躯体
には影響しないと考えられるからです。

2.早急に修繕をしていただきたい場合について

注意して見ていただきたいのは、建物外部の壁のクラックです。
特にサッシの周りによく発生するのでよく見てみてください。

地震などでの建物の揺れに伴い、サッシ部分に様々な方向から力が加わることにより   生じます。

また、サイディングボードの継ぎ目などのコーキング、シールの劣化によるクラック。  日当たりの加減により、同じ建物でも差がありますが、
8~10年目位から堅くなりだし、12~15年位には裂けてきます。

こういったことによる建物外部のクラックは、水の侵入を止めることができません。   早急に修繕が必要になります。

また、バルコニーの笠木部分やドレイン廻りなどの施工不良により、
水の侵入がある場合には、少しでも早く水を外に出さないと躯体に影響を及ぼす可能性が 高くなります。

いずれにしても水は建物にとっては大敵です。梅雨のシーズンに突入する前に、     余裕をもって建物の点検をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

ABOUT ME
皆川聡
株式会社Aoi不動産鑑定 大手不動産鑑定会社に約8年従事し、メガバンク、政府系金融機関、地銀、信用金庫、信用組合などの金融機関の担保評価をメインに約2500件の案件を携わり、国際線ターミナルの評価の実績もあり。 退職後、平成27年4月に開業。 開業後は、税務対策の鑑定評価や裁判調停等の鑑定評価での多数実績。住宅診断を反映した鑑定評価にて、より清緻な鑑定評価を行っており、鑑定評価額だけではなく、皆様の建物の日ごろのメンテナンスのポイントなどもご提案し、ご好評をいただいております。また2020年10月には、相続税の還付請求にて、他の不動産鑑定士が国税不服審判所にて否認された案件を、その後当職が不動産鑑定を担当。圧倒的な不動産鑑定評価により、東京地裁において、国税庁との裁判で無事完全勝訴しております。
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