東京の中心で税務を叫ぶ 第162 回コラム
株で儲かったらふるさと納税の上限額は増えるの?
株で儲かったらふるさと納税の上限額は増えるの?について、お話しします!
こんにちは!
今回は、株の売却益があると
ふるさと納税の上限が増えるのかについてお話します。
ふるさと納税は住民税を納める代わりに、
自治体に寄付する制度のため、
住民税が増えれば上限額も増えます。
上場株式の売却益に対しては、
所得税が15.315%、住民税が5%かかります。
住民税が発生するため、
ふるさと納税の上限額も増えることになります。
ただし、特定口座で、
源泉徴収されている口座を利用している場合は、
株の譲渡所得を申告しない方法を選択することができます。
この申告しない方法を選択すると、
譲渡所得が申告書に計上されないため、
ふるさと納税の上限額は増えないことになります。
その場合は、あえて株式の譲渡所得を申告する方法を選択することにより、
ふるさと納税の上限を増やすことはできると思います。
ただし、申告することで所得金額の合計が増えてしまうため、
別の影響が出る恐れがあります。
たとえば、合計所得金額が増えたことにより、
配偶者控除などの所得控除が受けられなくなったり、
国民健康保険に加入している場合は保険料が上がってしまったりと、
譲渡所得を申告することで別の不利益が発生する恐れがあるので、
ふるさと納税のために株の譲渡所得を申告するかは慎重な判断が必要です。
また、前回お話した通り、2025年のふるさと納税は、
2025年12月末までに実施する必要があるため、
まだ確定していない所得金額を予測したうえで、
2025年の上限額を試算することになります。
ふるさと納税実施後に株の売却をして損失が出てしまうと、
当初の予測より所得金額が少なくなり実際の上限額も減ってしまう可能性があります。
まとめ
②ただし、株の売却益も予測ベースで上限額を試算する必要があります。
③合計所得金額が増えることにより、別の不利益が出ないか確認が必要です。
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。
