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年末に物件を買うと節税できる?

東京の中心で税務を叫ぶ 第194回コラム

大家さん
大家さん

年末に物件を買うと節税できる?

大野
大野

年末に物件を買うと節税できる?
について、お話しします!

こんにちは!
今回は、年末に実施する節税対策の
よくあるカン違いをご紹介します。

よくあるカン違い
「今年は利益が多く出そうだったので、
12月に追加で物件購入しようと思います。
経費をたくさん計上できますよね?」

購入時にかかった諸費用は、
必ずしも購入した年の経費になるとは限りません。

不動産所得の経費となるものには、
物件購入時の登録免許税や不動産取得税が含まれます。
ただ、購入時の諸費用のすべてが
必要経費となるわけではありません。

経費ではなく「資産」として処理しなければならないものがあります。
一例として、次のような費用が挙げられます。

土地・建物の取得価額に含められるもの
・仲介手数料
・固定資産税の精算金
・初めて賃貸経営をする場合、
賃貸開始する前の借入金の利息

建物の取得価額に含められるもの
・事業開始前のリフォーム費用
・地鎮祭、上棟式にかかる費用
・建物建設のために行った地質調査費、
土地の造成費、測量費、建築確認申請費用

これら資産に計上したもののうち、
建物の取得価額に含めたものは、
減価償却により経費化されます。
ただし、12月から事業を開始した場合は、
1年分ではなく、1ヶ月分だけの減価償却費の計上となりますのでご注意ください。

まとめ

①物件購入時の諸費用は、購入時にすべて経費になるとは限りません。
年末にかけ込みで物件を購入しても節税にならない可能性があるので、
事前に経費になるものがいくらくらい発生するか
確認してからにしましょう。

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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。

ABOUT ME
大野晃男
1979年12月生まれ。 資格専門学校の簿記講師を経て税理士法人に勤務。 その後、自動車部品製造会社の経理として働く。 実家がサラリーマン大家さんだったことから、 渡邊浩滋総合事務所に興味を持ち、入所。
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