東京の中心で税務を叫ぶ 第203回コラム
赤字が出ても損益通算できないなんて信じられない!
赤字が出ても損益通算できないなんて信じられない!
について、お話しします!
こんにちは!
今回は、不動産所得が赤字になった場合の
落とし穴についてお話します。
まず、不動産所得が赤字になった場合には、
通常は給与所得などの他の所得と相殺できます。
これを損益通算といいます。
損益通算すると所得金額が減り、
税額も減ることになります。
例)
給与所得が500万円、不動産所得がマイナス50万円だった場合
〈損益通算後の所得金額〉
500万円 - 50万円 = 450万円
ただし、大家さんが確認しなければならないのが、
経費の中に土地負債利子が含まれいないかという点です。
土地負債利子とは、
土地購入のために借入した借入金に対する利息のことです。
もちろんこれは不動産所得の経費になります。
ただし、赤字になった場合には、
損益通算する金額から外さなければなりません。
この制度ができた背景には、
投機目的の土地の購入を抑制する目的があります。
かつてのバブル期、借金で土地を買い、
利息で赤字を作って節税しながら転売を待つ手法が横行しました。
これに歯止めをかけ、
地価高騰を抑えるためにこのルールが作られたという歴史があります。
そのため、「経費になるけど、
損益通算の対象にはしない」という変な
性質を持つ土地負債利子が誕生しました。
経費にはなるので、
不動産所得の計算上は収入から差し引けますので、
黒字ならそれでおしまいです。
赤字のときだけ損益通算の計算上で外されるというわけです。
上記の例で土地負債利子が100万円だった場合は下記のようになります。
〈損益通算後の所得金額〉
500万円 - (50万円 - 50万円) = 500万円
不動産所得の赤字が50万円ありましたが、
土地負債利子が100万円あったため、
そのうち50万円が損益通算の対象とはならないことになります。
つまり、不動産所得の赤字は消えてしまうことになります。
このように、借入して土地を購入する場合には、
損益通算できる金額が減ってしまう、
場合によっては無くなってしまうこともあるので注意が必要です。
なお、区分マンションの場合でも、
土地を利用する権利(敷地権)が土地として扱われ、
借入があれば土地負債利子が発生します。
①土地負債利子とは「経費になるけど、損益通算の対象にはしない」ものです。
②赤字目的で購入しても、赤字が消えてしまい、
たいした節税にならないケースがあることを念頭に置いておきましょう。
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。





