東京の中心で税務を叫ぶ 第217回コラム
経費=節税じゃない、経費は割引券
経費=節税じゃない、経費は割引券
について、お話しします!
こんにちは!
「経費をたくさん使えば、その分だけ税金が減りますよね?」
賃貸経営を始めたばかりの大家さんから、
よくこんなお話をうかがいます。
年末が近づくと、
「税金を減らしたいから、今のうちに何か買っておこう」
と考える方も多いのではないでしょうか?
その気持ち、とてもよくわかります。
でも実はここに、初心者大家さんが
一番ハマりやすい落とし穴があるんです。
経費を100万円使うと、税金はいくら減る?
ここでクイズです。
税率30%の大家さんが、
100万円を経費に使いました。
さて、税金はいくら減るでしょうか?
「100万円使ったんだから、100万円減る!」
——そう思った方、要注意です。
正解は、30万円です。
計算式はこうです。
100万円(経費)× 30%(税率)= 30万円
つまり、減る税金は「使った経費 × 税率分」だけ。100万円使っても、
税金が100万円減るわけではないんですね。
経費の正体は「割引券」
ここで大事な考え方をお伝えします。
経費を使う節税効果は、いわば割引券のようなものなんです。
さきほどの例でいうと、
100万円の買い物をして、
30万円分の割引券が使えた、というイメージです。
たしかに30万円お得ではあります。
でも、手元から出ていくお金は、
100万円 − 30万円 = 70万円
しっかり70万円減っているんですね。
「税金が減る」ことばかりに目が向くと、
この「70万円が出ていっている」という事実を見落としてしまいます。
考えてみると当然ですよね? 割引券をもらうために、
必要のないものまで買っていたら、
お財布はどんどん軽くなってしまいます。
「税金を減らすため」に買い物をすると損をする
初心者大家さんが陥りがちなのが、
「税金がもったいないから、何か経費を使おう」という発想です。
でも、本当に必要なものなら買えばいいですが、
税金を減らすためだけに使うお金は、
割引があるとはいえ、手元のお金を確実に減らします。
逆に言えば、その買い物が物件の価値を高めたり、
入居者さんに喜ばれて空室を埋めたりするものなら、
割引付きでできるわけですから、とてもお得です。
同じお金を使うなら、「ただ税金を減らすため」ではなく、
「賃貸経営をよくするため」に使いたいですね。
大事なのは「手残り」
税金が減ること自体は、悪いことではありません。
でも、税金の額だけを見て一喜一憂するのは危険です。
本当に見るべきなのは、
最終的に手元にいくら残るか(手残り)です。
税金を10万円減らすために、
必要のないものに30万円使ってしまったら、
20万円損をしています。これでは本末転倒ですよね。
節税は「目的」ではなく、
あくまで「手残りを増やすための手段の一つ」。
この順番を間違えないことが、
長く安定した賃貸経営——三代続く賃貸経営につながっていきます。
1. 経費を使っても、
減る税金は「経費 × 税率分」だけ
2.経費の節税効果は「割引券」のようなもの。
割引はあっても、手元のお金は確実に減る
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楽待 不動産住宅新聞でもコラム連載しています。





