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流せるものは全部流す。水回りは室内調査の急所 ~分譲マンション投資の魅力~

流せるものは全部流す。水回りは室内調査の急所
~分譲マンション投資の魅力~

分譲マンション投資の物件調査のなかで、
室内調査について、どこを見るかを解説しています。
前回は、室内調査の基本動作として
「開けられるものは全部開ける」ことをお伝えしました。
今回は、もう一つの基本動作です。
流せるものは、全部流してみることです。

室内の不具合の中でも、
水回りは修理費がかさみやすく、
しかも自分の住戸だけの問題で終わらないことがあります。

1.清掃済みのトイレを流さなかった代償
ある宅建業者の方から聞いた話です。
買い取って再販した住戸について、
引渡し後に買主から
「トイレのタンクが壊れている」
と連絡がありました。

宅建業者が売主の場合、
契約不適合責任を負う期間は引渡しから
2年を下回ることができません。
結局、修理費の10万円以上を自ら
負担することになったそうです。

なぜ内見のときに気づかなかったのか。
振り返ると、トイレは清掃済みの帯で
ラッピングされていて、
水を流すのが気が引けたのだといいます。

清掃済みの見た目は安心感を与えますが、
動くことの証明にはなりません。

トイレは実際にレバーを回し、
水が流れきるか、
タンクに水が溜まって止まるか、
便器の根元が濡れていないかまで確かめてください。

キッチンや洗面台では、
蛇口を開けて水の勢いを見て、
閉めたあとに水が垂れ続けないかも確認します。

2.水道が止まっていたら、水を持っていく
空室の住戸では、
電気は内見のために通電されていても、
水道が止まっていることがよくあります。

そんなときは、
2リットルのペットボトルに水を入れて持参しましょう。

便器や洗面台、キッチン、
浴室の排水口に一気に注ぎ、
詰まらずに流れるか、
ゴボゴボと音がしないかを確かめます。

ただし、ペットボトルで確かめられるのは排水だけです。
シンクや水栓、給湯の動作は、
水が出なければ分かりません。

確認できなかった設備は、
付帯設備表に故障の記載がないかを見たうえで、
引渡しを受けたらすぐに動かしてみることです。

設備の修復を売主に求められるのは、
引渡しから7日以内という取り決めが一般的だからです。

なお、空室が長いと、
排水口から下水のにおいが上がることがあります。
排水管の途中に溜まっている水が蒸発しただけなら、
水を流せばにおいは消えます。
消えなければ、別の原因を疑いましょう。

3.漏水は下の階への賠償になる
マンションの水回りで怖いのは、
漏れた水が下の階に及ぶことです。
建物の不具合で他人に損害が生じた場合、
区分所有法9条により、
原因はまず共用部分にあると推定されます。

しかし、洗濯機のホースや住戸内の配管など、
原因が専有部分にあると分かれば、
その住戸の区分所有者が下階の天井や内装、
家財の損害を負担することになります。

どこまでが専有部分かは配管の位置によって変わり、
下の階の天井裏を通る
排水管が共用部分とされた最高裁判例もあります。

だからこそ、室内での確認に加えて、
修繕履歴で給排水管の更新工事が行われているか、
それが専有部分まで及んでいるかを
確かめておきたいのです。

あわせて、賃貸中の漏水に備え、
火災保険に賠償責任の補償を付けて
おくことも忘れないでください。

4.まとめ
水回りの不具合は、
見た目では分かりません。
流して初めて分かります。
清掃済みの帯があっても、
仲介会社にひと声かけて流させてもらいましょう。
内見は、購入後の出費を見積もるための場です。

初心者のうちは、ペットボトルの水を持って内見に行く。
それだけで、見落としは確実に減ります。

ABOUT ME
渡邊浩滋
大家さん専門税理士事務所、渡邊浩滋総合事務所代表。当サイトを運営する大家さん専門税理士ネットワーク「Knees(ニーズ)」代表。 自らも両親から引き継いだアパートを経営する大家であり、「全国の困っている大家さんを助けたい」という夢を叶えるべく日々奔走している。 全国でのセミナー出演、コラム執筆等多数。
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