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Q賃貸入居者が火災保険に加入するため、長らく火災保険に加入しておりませんでしたが、火災保険は加入した方がよいですか。

現在、築30年くらいの木造戸建てを賃貸しています。購入してから、今まで火災保険は加入していません。加入した方がよいのでしょうか?賃貸入居者は火災保険に加入しているので、かけなくてもよいかと思ってました。

A

賃貸契約者が加入する火災保険は、所有物である家財や大家さんへの賠償補償のみとなります。建物に関する火災保険や地震保険は、加入を検討された方が宜しいでしょう。次のような建物災害は、大家さんの負担で修理をすることになります。
◯台風により、屋根とTV アンテナに損害が発生し、足場組み費用と修理費用がかかった。
◯年末年始に空き巣が入り、全部屋のガラスが割られたため、雨よけや寒さ対策の応急処置費用とガラスの交換費用がかかった。
◯自動車が飛び込んできて、建物が壊れたが、当て逃げされた。

火災保険契約では、自己の所有する建物等を対象として自己が保険契約者および被保険者となるのが通常です。しかし、賃貸物件など、他人が所有する建物等を対象として行われることがあります。この場合には、保険金の請求権は被保険者である建物所有者にあると考えられるから、保険金は建物所有者に帰属することになるとされています。したがって、賃貸人が火災保険をかけている場合であっても、保険金自体は、建物所有者が受け取れることになります。しかし、上記アドバイザーの指摘のとおり、入居者さんの保険ではカバーされない部分が出てきますので、大家さん自身も火災保険に入っておくべきと考えます。