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森広忠の名古屋大家道
第十三回「教育資金贈与のリアル」

先日、大家さん・地主さんを読者に持つオーナーズ・スタイルさんの55号の冊子に税制改正の記事をかかせていただきました。
その際に、教育資金贈与について調べましたので、今回はそのことをブログにかかせていただきます。

 

30歳未満の子供や孫が、直系尊属から教育資金を一括して贈与を受けた場合に、
1500万円までを非課税とする特例、それを教育資金の一括贈与の特例(通称:教育資金贈与)といっています。

マスコミや信託銀行さんなどが大きく宣伝しているこの制度。
皆さんは、1年間に何人の人が教育資金贈与を受けていると思われますか?

国税庁の発表によりますと、平成29年に教育資金贈与を受けた人数は、3万8千人。
金額の総額は2千3百億円だったそうです。(平成30年は現時点で集計が発表されていない)

2千3百億円を3万8千人で割ると、約600万円。
平均して一人当たり600万円の贈与を受けていることが分かります。

2013(平成25)年4月から始まったこの制度。
2017(平成29)年までの累計は以下のようになります。

制度開始から平成29年までで31万人の方が教育資金の贈与を受けて、金額は2兆円に上ることが分かります。

日本人の人口は平成29年の10月時点で1億2670万人(総務省統計局人口推計(平成29年10月1日現在))とのことですので、制度を利用した方の累計を人口で割ってみると

31万4318人÷1億2670万人=0.00248人=1000人に2.48人

が教育資金贈与を受けることができた計算になります。

当事務所の顧問先では2名の方が教育資金贈与を受けてみえます
(親権者の開示承諾済み)。
毎年の払い出し手続きは、時間がかかり大変だとの話はうかがっています。

また、教育資金贈与の手続きをおこなった名古屋市内にある名古屋でもトップクラスの地銀さんの支店担当者さんに聞いたところ、その支店で教育資金贈与を受けた方は3名で、銀行全体で1人の専門の人がいて、その人の指示ですべての払い出し手続きをやっているとのことでした。

2013(平成25)年4月から始まり、税制改正で2021(令和3)年3月末までの延長が決まったこの制度。残りの期間でどれだけ利用され、法律を作った意義があったのか検証が必要かもしれません。

まとめ

・教育資金贈与とは30歳未満の子供や孫が、直系尊属から教育資金を一括して贈与を受けた場合に、1500万円までを非課税とする贈与の特例のひとつ

・平成29年に教育資金贈与を受けたのは3万8千人で、平成27年の8万5千人をピークに受ける人は減っている

・平成29年に教育資金贈与を受けた金額は2千3百億円で、平成27年の5千百億円から減少している

・教育資金贈与を受けた人は平成29年までの累計で31万4千人で日本の人口で割ると1000人に2.48人になる

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森広忠
森広忠
名古屋市出身、名古屋経済大学大学院卒業後、2008(平成20)年シンプルタックス森会計【森広忠税理士事務所】設立。税理士として、個人事業・中小企業の顧問を行う。実家が古くからある地主で、不動産賃貸業をアパート、貸倉庫、貸地、貸家、月極駐車場で営んだ経験あり。 顧問先に不動産賃貸業者が多く、不動産・不動産管理会社を利用した所得税・法人税・相続税の節税相談の経験が多くある。
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