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専門家が斬る!真剣賃貸しゃべり場
【第337回】
保険×不動産マイスター津曲(つまがり)が贈る    知ってトクする大家さんの相続問題 その③

~知ってトクする大家さんの相続問題~ 

今月号は、保険×不動産マイスター 津曲(つまがり) 巖(いわお)より、
お届けさせていただきます。

前回は、「相続対策」として早めに準備した「公正証書遺言」。。。
でもかえって争い
のタネとなった事例をみてきました。

前回の事例を通して、シンプルに2つのことに
気を付ければ結果は違ったと検証しました。
1.公正証書に記載の「財産」について、
特に不動産、有価証券等は「時価」となることを忘れず定期的に見直すこと。

2.作成当初の想定と財産や相続割合など変化があったら
早急に新たな公正証書遺言を作成すること。でした。
早めの対策はとても重要ですが、そのうえで、
資産の定期的見直しと相続計画の見直しは相続対策の「両輪」ですね。

●「遺留分」の請求には・・・

Aさんの場合も、12年前に作成した「公正証書遺言」の中身の検証を行ってなかった。
そのため相続時における
「資産価値の上昇」へ「民法上」も「税法上」も
対応しきれなかったことが「争い」と「資産の減少」へと
つながってしまいました。

特に、先年の民法の大改正!(令和元年施行)では、
「遺留分(法定相続分の2分の1)」制度について、
「金銭での請求」が原則となりました。

そのため大家さん(地主さん)の相続対策は、
「お金」の手当てが大きな課題となったのです。

改正前は、遺留分請求に対しては不足分を「共有」
にすればよかったのですが、
改正後は、遺留分に相当するお金の準備のため、
その資金手当てできないと不動産を売却して
資金を捻出することが必要となったのです。
このため「売却による譲渡税」や「売却に係る諸費用」分など
上乗せされ「共有」するより多くの不動産を失うことになるのです。

加えて、「相続税」は、原則「現金納付」となりますので、
その資金手当ても重要となります。

●「相続」における資金準備の切り札は・・・

さて、読者の皆さんは「アラブの遺言(ラクダ)」の話をご存知でしょうか?

―その昔、アラブの商人が亡くなるときに3人の息子たちに遺した「遺言」。
財産のすべてである17頭のラクダを、
長男に2分の1,次男に3分の1、三男に9分の1の割合で分けなさい
但し、ラクダは命についで大切なものであるから決して殺してはならないー

というものです。どうしたらよいでしょうか。

遺された息子たちは大いに考え、悩みますが答えが出ません。
そこへ村の長老が来ていいます。
「お隣からラクダを1頭借りてきなさい。」と。
息子たちは、すぐに隣に行ってラクダを1頭借りてきました。
とどうでしょう・・・・

長男に9頭、次男に6頭、三男に2頭。
一気に、円満に解決できました!

この分割不可能な「ラクダ」を「不動産」に置き換えてみると、
この借りてきた「1頭」こそが外ならぬ「資金準備」の切り札=「生命保険」なのです。

その資金手当ても重要となります。

●円満な「分割」、余裕ある「納税資金」としての「生命保険」の有効活用・・・

生命保険のかけ方で注意しなくてはならないのは「生命保険金の受取人」です。
生命保険金は受取人の「固有の権利」=「遺産分割対象外」となるからです。

そのため、円満な「分割」のための「生命保険金の受取人」は
不動産(遺産)を多く引き継ぐ相続人を「受取人」とします。

また、「納税資金」としての「生命保険金の受取人」は財産取得者(納税予定者)とし、
相続税率を加味して、「保険金額」を決定する必要があります。

このように目的別に保険金額も受取人も変わってきます。その決定のためにも
「資産の一覧表」の作成は、円満な余裕ある相続のための第一歩です。
まずは、「資産の一覧表」作成に「ベイビーステップ」一歩踏み出しましょう。

ABOUT ME
津曲巖
相続・事業継承・資産形成、運用コンサルティング専門の エムエスエフピー株式会社所属 03-6403-4117  大手不動産会社にて不動産の有効活用、相続対策、 資産形成コンサルティングを数多く手がける。 外資系金融機関にスカウトされ不動産と金融のプロとして活躍後、 総合的コンサルティングを手がけるため、 2002年FP会社を設立して独立。 相続資産コンサルタントとして相談、相続対策の実行支援業務、 セミナー研修講師として全国で活躍中。 プロフィールの続きはこちら、http://ms-oya.or.jp/profile06/
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